パナソニックの新型4K/HDR液晶テレビ『ビエラ HX850』と『ビエラ HX900』を任天堂スイッチ目線でご紹介します。
『ビエラ HX850』は2020年6月26日発売。『ビエラ HX900』はサイズにより大きさが異なり、75型が7月下旬、65型が10月予定、55型が9月2日予定です。
『ビエラ HX850/HX900』概要
- スイッチの映像(フルHD)も4K相当に引き上げる
- なめらかでくっきりな「オブジェクト検出 倍速表示」
- きめ細やかなグラデーション約10億7374万色
- 暗い色も中間色も色鮮やか
- 「HDR10」「HDR10+」「HLG」「Dolby Vision」&高コントラストだから明るいシーンも暗いシーンもはっきりくっきり
- 「AI HDRリマスター」がスイッチの映像もHDR相当に引き上げる
- 3D立体音響「Dolby ATMOS」対応
- 真空に近い状態が安全を実現する「転倒防止スタンド」
- 4Kダブルチューナー内蔵
- USB外付けハードディスク(別売)に2番組同時録画しながら別の地上デジタル放送の番組が楽しめる3チューナー
- NETFLIX、prime video、YouTube、dTV、、hulu、Abema TV、U-NEXT、スカパー!オンデマンドなどの動画配信サービス対応
『ビエラ HX850』
『ビエラ HX900』
スイッチの映像がもっと高画質に
スイッチも4K相当

スイッチTVモード時の映像のきめ細やかさ(画面解像度)はフルHD(1,920×1,080)で、地デジ放送は1,440×1,080です。
しかし『ビエラ HX850/HX900』でスイッチのゲーム、地デジ放送鑑賞を行えば、4K(3,840×2,160)相当のきめ細やかさで楽しめます。
約10億7374万色だから描ける美しいグラデーション

上のイラストは、8bitと10bitの比較イメージです。8bitと10bitの違いは、グラデーションの表現力に影響を与えます。
赤と青と緑、それぞれの色を、明るい色から暗い色まで256段階に分割表現できるテレビが8bitで、1,024段階に分割表現できるテレビが10bitです。
自然界の美しい風景やRPGゲームの幻想的なグラフィックは、共通して同じような色の集まりで構成されています。
青空は水色ですし、夕日は赤からオレンジ。どちらも似たような色で構成されています。海はブルーもしくはエメラルドグリーンで、森林は似たような緑で構成されています。
そのような幻想的で美しい、自然が織りなす美しいグラデーションですが、1,024色で描かれる方がとうぜんに美しく感動できます。
『ビエラ HX850/HX900』は10bitで約10億7374万色ですから、ゲームも映画も旅の番組も、グラデーションで感動します。
暗い色も中間色も色鮮やかに再現する「ヘキサクロマドライブ」

テレビで表示される色は、地デジ放送やスイッチなどの外部から入力される数字で表現された色を、赤・青・緑の3色に割り振ってつくられます。
そのため上のイラストのように、赤・青・緑の3点(色)で構成された三角形で表現され、白と黒の明るさの調節は高さで表現されます。
一方『ビエラ HX850/HX900』が採用する「ヘキサクロマドライブ」では、赤・青・緑の3色だけでなく、中間色であるピンク・水色・黄色を合わせた6色を調節します。
そのため、他社のテレビに比べて中間色も色鮮やかに表現されます。
また「ヘキサクロマドライブ」は、出来上がった色から選ぶ方式を採用しているので誤差もありません。
通常は、入力された色信号から目的の赤・青・緑を選んで、混ぜることで色が表現されることをご説明しました。
「ヘキサクロマドライブ」では色を混ぜません。赤・青・緑・ピンク・水色・黄色それぞれの数値でまぜた色鉛筆が用意されていて、その中から正しい色を選び出す方式です。
3色の絵の具で様々な色を表現する場合と、数え切れないほどの色鉛筆の中から目的の色を見つけ出す場合、どちらが正しい色を表現できるでしょうか。
とうぜん色を混ぜてつくりだすより、すでにできている色の中から選び出す方が断然正しい色を表示できます。
しかも液晶は、明るい色と暗い色の差を出すことをとても苦手としていますが、たくさんの色鉛筆から選び出す方式である「ヘキサクロマドライブ」の場合、明るい部分と暗い部分で妥協する必要がなく、ゲーム・映画製作者が意図する色を再現できます。
「HDR10」「HDR10+」「HLG」「Dolby Vision」+2つの高コントラスト制御

PS4や通常のBlu-rayは「HDR10」。4K衛星放送は「HLG」。
大作映画のBlu-rayや動画配信サービスのNetflix、Amazonプライムビデオ、U-NEXTなどは「Dolby Vision」に対応しています。
「HDR10」「HLG」「Dolby Vision」名称はすべて異なりますが、それぞれHDRのこと。
HDR対応コンテンツをHDR対応の『ビエラ HX850/HX900』で見ると、上のイラストのような違いが出ます。
しかも『ビエラ HX850/HX900』はそれだけにとどまりません。バックライトで色表現される液晶テレビは暗い色の表現がとても苦手ですが、『ビエラ HX850/HX900』はそうでもありません。
通常画面全体でLEDバックライトを制御しますが、『ビエラ HX850/HX900』は明るさをエリアごとに分割駆動させる「バックライトエリア制御」に対応。
さらに細分化されたエリアで映像処理を行う「エリアコントラスト制御」にも対応しています。
そのため液晶なのに他の液晶より黒は黒、白は白い表現が可能。映画製作者が意図する輝度表現が可能となります。
SwitchでもHDR相当でプレイできる「AI HDRリマスター」対応
PS4や4Kコンテンツでないと、通常はHDR非対応です。任天堂のスイッチの映像もHDR非対応です。
ですから通常の4K/HDRテレビでスイッチのゲームをしても、地デジ放送を見ても、HDRにはなりません。
一方『ビエラ HX850/HX900』は、HDR非対応のスイッチや地デジ放送であっても、HDR相当にアップコンバートして表示します。
しかも、AIによる機械学習を活用している「HDRリマスター」なので、使えば使うほどに美しい映像表現に仕上がります。
音に360度包まれたリアルなサウンドを楽しめる3D立体音響「Dolby ATMOS」
「Dolby ATMOS」は、ゲームや映画の製作者が音に記憶させる位置情報を読み取って、再生するスピーカー配置に合わせてた音空間をつくります。
ゲーム・映画製作者が収録するスタジオにて、左右、斜め前、斜め上といった場所から音を再生させているのであれば、スピーカーが2つであってもそのように聞こえるように再生します。
まるで収録スタジオの中心で聴いているような、音に包まれた3D立体音響が実現されます。
「Dolby ATMOS」に対応する映画などであれば、なおの事自然でリアルな3D立体音響を楽しめることになるでしょう。
真空に近い状態が安全を実現する「転倒防止スタンド」
通常のテレビに採用されている「転倒防止」は、ベルトのようなものをネジで固定する方式です。
そのためお洒落なテレビ、おしゃれなテレビ台であっても、そのおしゃれさを多少ではりますが台無しにします。
一方『ビエラ HX850/HX900』の「転倒防止スタンド」は、ベルトもネジも使いません。
スタンド底面の吸盤とテレビ台など設置面との間を真空に近い状態にする独自構造を採用しているので、オシャレさを台無しにしません。
TVとしての機能もばっちり
- 4K:ダブルチューナー内蔵
- 4K放送を視聴中に別の4K放送と地上/BS/CSデジタル放送の2番組同時裏録画が可能
- 地デジ:3チューナー
- 2番組同時録画しながら別の地上デジ放送を鑑賞できる
- リモコン音声操作
- リモコンで音声入力できる
- マイアプリ
- 好きなアプリを登録できる
- アレコレチャンネル
- 放送番組や録画番組、ネット動画を一覧表示
- 過去未来番組表
- 過去の録画番組も未来の番組も探せる
- 2画面表示
- 地上/BS・110度CSデジタル放送を2番組同時に表示可能
- Android TV
- NETFLIX、prime video、YouTube、dTV、アクトビラ、ひかりTV4K、Berliner Philharmoniker、hulu、DAZN、Abema TV、U-NEXT、Paravi、TELASA、スカパー!オンデマンド、TVer、NBA Rakuten、Rakuten TV、DMM.com、TSUTAYA TV、パナソニック家電チャンネル、Beautiful JAPAN towards 2020、JOYSOUND.TV
- Google アシスタント対応
HX850とHX900の違い
サイズ
HX850 | HX900 |
49型 43型 | 75型 65型 55型 |
デザイン
HX900 75型 | HX900 65型 / HX900 55型 | HX850 |
小さめの四角いスタンド | 丸いスタンド | 大き目の四角いスタンド |
従来のフレーム ・パネル面にフレームが覆いかぶる ・パネル面とフレームの段差あり | スタイリッシュな薄型フレーム ・パネル面にフレームが覆いかぶさらない ・パネル面とフレームの段差をなくしたフラット構造 | 従来のフレーム ・パネル面にフレームが覆いかぶる ・パネル面とフレームの段差あり |
『ビエラ HX850』は49型・43型ともに従来のフレームデザインです。スタンドデザインは四角く、HX900 75型より大きいサイズ。
一方『ビエラ HX900』は、75型のみ従来のフレームデザイン。スタンドデザインが四角く『ビエラ HX850』と同じようなデザインですが、サイズが小さめです。
『ビエラ HX900』の65型・55型はスタイリッシュな薄型フレーム。スタンドデザインも丸く、全体的にスタイリッシュです。
パネル
HX900 75型 | HX900 65型 / HX900 55型 / HX850 |
VAパネル | IPSパネル |
「VAパネル」は「IPSパネル」に比べて視野角が狭いという欠点があります。
そのため「HX900 75型」のみ、斜めから見た場合に色や明るさが劣化してしまう恐れがあります。
とはいえ「HX900 75型」は画面サイズそのものが横165cmと大きいので、斜めから見る必要性がないかと思います。
視野角については公表されていませんので、「HX900 75型」とHX900 65型 / HX900 55型 / HX850の具体的数値の違いは不明です。
一方コントラスト比については、「VAパネル」は「IPSパネル」に勝るという利点があります。
そのため「HX900 75型」は、HX900 65型 / HX900 55型 / HX850に比べて引き締まった黒と明るい部分の対比がはっきりして、深く美しいリアルな色が映し出されます。
ですから正面から見た場合においては「HX900 75型」がもっとも美しく、斜めから見た場合に「HX900 75型」の映像のみ劣化して見える可能性があるということになります。
コントラスト比も視野角同様公表されていませんので、具体的な違いは不明です。
最適なテレビ台の高さと視聴距離

『ビエラ HX850/HX900』は4Kなので、フルHDの半分の距離で視聴可能。短い距離でも画質の粗さがわかりません。
テレビの最適な高さは通常目線と同じ高さといわれています。目線が少し下がるくらいが疲れにくい高さです。
視聴距離は、人の視力では画質の粗さがわからない一般的な距離をご紹介します。
上のイラストを部屋の大きさの参考にご利用ください。
※ソファの高さ40cm、座椅子の高さ10cm、座高80cmとして計算。ソファの高さや座高の高さの誤差は、ご自身で計算してご自分に合ったサイズをお選びください。
画面サイズは5種類
- TH-75HX900:75型
- TH-65HX900:65型
- TH-55HX900:55型
- TH-49HX850:49型
- TH-43HX850:43型
TH-75HX900:75型
- テレビ台の高さ(ソファに座る場合):30cm前後
- 視聴距離:約140cm以上離れる
75型と大きいので、30cmを超えるテレビ台を使うと、見上げるように視聴することになり首や肩が凝りやすくなるので注意。
30cm前後のテレビ台(ローボード)の数が少なく、好みのものが見つからない場合には壁掛けを推奨。
TH-65HX900:65型
- テレビ台の高さ(ソファに座る場合):30cm前後
- 視聴距離:約120cm以上離れる
TH-55HX900:55型
- テレビ台の高さ(ソファに座る場合):40cm前後
- 視聴距離:約100cm以上離れる
TH-49HX850:49型
- テレビ台の高さ(ソファに座る場合):45cm前後
- 視聴距離:約90cm以上離れる
TH-43HX850:43型
- テレビ台の高さ(ソファに座る場合):55cm前後
- 視聴距離:約80cm以上離れる
まとめ
- スイッチの映像(フルHD)も4K相当に引き上げる
- なめらかでくっきりな「オブジェクト検出 倍速表示」
- きめ細やかなグラデーション約10億7374万色
- 暗い色も中間色も色鮮やか
- 「HDR10」「HDR10+」「HLG」「Dolby Vision」&高コントラストだから明るいシーンも暗いシーンもはっきりくっきり
- 「AI HDRリマスター」がスイッチの映像もHDR相当に引き上げる
- 3D立体音響「Dolby ATMOS」対応
- 真空に近い状態が安全を実現する「転倒防止スタンド」
- 4Kダブルチューナー内蔵
- USB外付けハードディスク(別売)に2番組同時録画しながら別の地上デジタル放送の番組が楽しめる3チューナー
- NETFLIX、prime video、YouTube、dTV、、hulu、Abema TV、U-NEXT、スカパー!オンデマンドなどの動画配信サービス対応
『ビエラ HX850/HX900』の仕様
メーカー | Panasonic[パナソニック] |
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ブランド | VIERA(ビエラ) |
シリーズ | HX900シリーズ HX850シリーズ |
発売日 | TH-75HX900:2020年7月下旬 TH-65HX900:2020年10月予定 TH-55HX900:2020年9月2日予定 HX850:2020年6月26日 |
画面サイズ 横×縦/対角(cm) | 75型VA液晶(165.0×92.8/189.3) 65型IPS液晶(142.8×80.4/163.9) 55型IPS液晶(121.0×68.0/138.8) 49型IPS液晶(107.4×60.4/123.2) 43型IPS液晶(94.1×52.9/108.0) |
最大解像度 | 4K(3840×2160) |
ビット深度(最大表示色) | 10bit |
リフレッシュレート | 4K/60Hz対応 |
HDR | HDR10 HDR10+ Dolby Vision HLG AI HDRリマスター |
色域 | BT.2020 |
視野角 | 未公開 |
ボケ・残像防止機能 | オブジェクト検出 倍速表示 クリアモーション |
高画質 | ヘキサクロマドライブ バックライトエリア制御 エリアコントラスト制御 明るさ連動HDR 高輝度対応色補正 適応型色補正 微細ブロック階調補正 ダイナミックメタデータクリエーション 4Kファインリマスターエンジン |
音響システム | ドルビーアトモス ダイナミックサウンドシステム |
音声実用最大出力(JEITA) | フルレンジ×2 30W(15W+15W) |
動画配信サービス | NETFLIX、prime video、YouTube、dTV、アクトビラ、ひかりTV4K、Berliner Philharmoniker、hulu、DAZN、Abema TV、U-NEXT、Paravi、TELASA、スカパー!オンデマンド、TVer、NBA Rakuten、Rakuten TV、DMM.com、TSUTAYA TV、パナソニック家電チャンネル、Beautiful JAPAN towards 2020、JOYSOUND.TV |
4Kダブルチューナー | 2 |
地上デジタルチューナー | 3 |
BS/110度CSデジタルチューナー | 3 |
録画・ 再生機能 | USB外付けハードディスク(別売) |
機能・ ネットワーク | テレビ番組ガイド、VIERA Link、2画面機能、無線LAN内蔵、お部屋ジャンプリンク(サーバー/クライアント) |
省エネ・ 節電機能 | オン・オフタイマー |
端子 | HDMI入力端子(HDCP2.2対応)×4(3840×2160/60p、ARC対応) USB端子×3(うち1つは、USB3.0対応) ビデオ入力×1 光デジタル音声出力×1 LAN端子×1 イヤホン端子×1 スピーカーとイヤホン音声の同時出力 |
幅×奥行×高さ(cm) | 75型:168.0×35.0×103.3 65型:145.1×34.8×89.0 55型:123.1×34.8×76.6 49型:109.9×24.5×69.4 43型:96.6×24.5×61.9 |
本体質量(kg) | 75型:約60 65型:約32.5 55型:約23 49型:約20.5 43型:約17.0 |
消費電力(W) | 75型:239 65型:183 55型:163 49型:162 43型:155 |
待機時消費電力(W) | 0.2~0.3 |
年間消費電力量(kWh/年) | 75型:198 65型:137 55型:123 49型:130 43型:118 |
クレジット | © Panasonic Corporation(公式サイトの情報をもとに記述しています。) |